PickUp #238  2003.09.16   <- Prev  Home   Next ->


No.238 天国の愛犬愛猫へ 3 より

153 :わんにゃん@名無しさん :03/09/12 14:15 ID:Gv6QGaJ6
昨日彼女の家の犬が死んだ。
彼女の家は昔、彼女の兄貴が高校生という若さで自殺してから、
両親も彼女もうつ病になってひどい状態だったらしい。
そんなときに引き取ってきた犬だったそうだ。
ところがペットセラピーっていうのかな、
犬と接しているうちにみんなだんだんよくなっていって、また家族で笑い会えるようになったって。
彼女も両親も犬のおかげだって、それはそれは犬を可愛がってたよ。
家族旅行へ行くにも連れてってやってさ、ほんとに家族みたいだった。
彼女なんて犬の散歩の時間になると、デートの途中でも家に帰ってたよ。
何の変哲もない雑種だったのに
「あの子はうちにとっては特別な子なの」っていつも言ってた。
その犬がもういい年だったからさ、最近は弱ってたんだ。
病院に連れてってももう駄目だって言われたから連れて帰ってきたらしい。
うちで最後を迎えさせてやるんだって。

154 :続き :03/09/12 14:24 ID:Gv6QGaJ6
それでとうとう昨日の朝から呼吸が途切れがちになったらしくて、
彼女は仕事を休んでずっと犬につきっきりだった。
俺は犬なんて別に好きじゃないし、どうでもよかったけど、彼女が心配だったから仕事が終わってから寄ったんだ。
もう暗くなってたけど、月が明るかった。
彼女は庭の、犬小屋のそばの金柑の木の下で、毛布を敷いて座って犬を抱いてた。
そこは、木陰で涼しくて犬がいつも寝てたお気に入りの場所だった。
もう動けなくなってて、彼女がスプーンで水を飲ませてやろうとしても飲めなかった。
そうしているうちにだんだん上下してた腹が動かなくなってきた。
彼女はぼろぼろ涙を流しながら犬を撫でてたよ。
彼女の両親も涙目になってそばに立ってた。
それでついに呼吸が止まった。腹も動かなくなった。

155 :続き :03/09/12 14:36 ID:Gv6QGaJ6
そしたら彼女がすんげえ泣いたの。
もう泣くって言うか、悲鳴みたいなのあげながら嗚咽するの。
二十歳超えた大人とは思えない泣き方だった。
俺と別れ話になって泣いたときとは全然違ってたから、
すげえびっくりしてしばらく呆然としたんだけどさ、犬ごと彼女を抱きしめてやった。
それでも彼女は泣き止まなくてさ、庭先であんまりわあわあ大声で泣いてるから、
隣の家の人が出てきたり、自転車の高校生が立ち止まったりしてた。
それでも誰も、何あれーとか言わねえんだよな。
みんな状況を見たら、黙って手を合わせて行くんだよ。
乳母車引いたばあさんなんか、わざわざ庭まで入ってきて、彼女に
「こんな明るいお月さんの下で死ねたんやでな、迷わんときれいなとこに行けたに。」
とか言って慰めてんの。
俺は何が月だ、関係ねーだろ、とか思いながらも、気づいたら俺も泣いてんの。
俺が来るたびほえまくってたあの馬鹿犬なんかちっとも好きじゃなかったのに、
犬を埋めるために金柑の下に穴を掘ってやってんの。

157 :続き :03/09/12 14:40 ID:Gv6QGaJ6
俺は動物飼ったことなかった。
だから犬の扱い方も知らなかった。撫でてやることすらしなかった。
初めて撫でてやったのは、もうほえなくなった硬い体だった。
でも毛はまだふかふかしてた。
彼女が将来俺と結婚してから、犬が飼いたいって言い出したら飼ってもいいなと思ったよ。
でも俺は絶対、彼女より後に死のうと思った。

109 :わんにゃん@名無しさん :03/08/31 09:07 ID:5TzNneMx
父親が犬を貰ってきた
しかしまもなくおやじは単身赴任で北海道へ
面倒臭がり屋の俺はろくすっぽ世話をしなかった
母親が
「散歩に連れて行ってあげなさい」
と言うと、親父の犬だろ、かーちゃん代わりに行けよ
と動物嫌いの母親にまかせっきりだった

それでもたまには散歩に連れて行った
ろくに躾もしなかったのでの他の犬にからむは、興奮すると
飼い主噛むわで、相変わらずであまり奴に愛情はなかった

110 :わんにゃん@名無しさん :03/08/31 09:07 ID:5TzNneMx
8年の月日がたった
ある日奴の様子がおかしいので、母親と一緒に病院へ連れて行った
「フィラリアです」
どーでもいいから早く治してやってくれよ
「手術をしても一時的に良くなるだけです。
 このままで最後を迎えるかどうかは、飼い主さんの判断に任せます。」
は?最後って何?

奴はそのまま入院、手術となった
家に戻って電話で父親に報告した
「二週間後、そっちに戻るから、それまで生きていてくれれば・・・。」
二週間?そんなにすぐ死んじゃうのか?

111 :わんにゃん@名無しさん :03/08/31 09:08 ID:5TzNneMx
手術後、奴を迎えに病院へ行った
俺の顔を見るなり、寝そべっていた奴は起き上がり尻尾を振った
「器官に虫がつまり、呼吸困難になっていたので
 喉を切開してこれだけの虫を除去しました。」
なんだこれは、こんなのが体の中にいたのか

首に包帯を巻いた奴は、自宅に戻ると嬉しそうにはしゃいでいた
「僕、手術したんだ。今は傷口痛いけど、もう大丈夫。
 呼吸できるし、だるくないし、早くまた散歩に行きたいよ。」
奴が散歩に行ける事はなかった。
手術後、一瞬調子が良く見えたのもつかの間
数日後には、起き上がる事さえ出来なくなった

112 :わんにゃん@名無しさん :03/08/31 09:08 ID:5TzNneMx
部屋の隅で毛布の上に横たわる奴に向かって母親は
「もうおしっことか垂れ流しで・・・」
と愚痴をこぼした
しかしそんな母親を責める資格は俺には無かった

俺が近づくと無理やり起き上がろうとするので
「いいよ、寝てろ」
と撫でてやると、しっぽをパタパタ振った
小さく切ったハムを口元へ運んでやるが、もう飲み込む力は残っていなかった

父親が帰ってくる二週間をまたずに、奴は逝った
俺も母親も仕事で留守だった
奴は部屋の片隅で一人ぼっちで死んでいった


113 :わんにゃん@名無しさん :03/08/31 09:09 ID:5TzNneMx
昔は嫌いではなかったが、今は犬が大嫌いだ
こんな俺に尻尾を振るな
そんなに嬉しそうな顔をするな
もっと自分本位に生きろ
俺には動物を飼う資格なんか無い
どんなにくやんでも、もう、奴は帰ってこない


114 :わんにゃん@名無しさん :03/08/31 11:20 ID:j5ByIf4f
>113
失うことの痛みを知ったあなたには
動物を飼う資格が有る



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